偏差値・学科・入試・留学・就職・学費を徹底解説
神戸市外国語大学は、兵庫県神戸市にある外国語・国際関係分野を専門とする公立大学です。
英語だけでなく、ロシア語、中国語、イスパニア語(スペイン語)を専門的に学ぶことができ、さらに政治・経済・法律・文化・国際関係などを組み合わせながら、「外国語を使って世界を理解する力」を身につけることを目指しています。
「神戸市外国語大学の偏差値や難易度は?」
「どんな学科がある?」
「外国語大学だから英語が得意でないと合格できない?」
「留学制度は充実している?」
「卒業後はどんな企業に就職する?」
「神戸市外国語大学と関西外国語大学は何が違う?」
「公立大学なので学費は安い?」
この記事では、このような疑問を持つ高校生・保護者に向けて、神戸市外国語大学の特徴、学科、入試、偏差値・難易度、留学、就職、学費、受験対策まで詳しく解説します。
神戸市外国語大学とは?
神戸市外国語大学の前身は、1946年に設立された神戸市立外事専門学校です。
1949年に神戸市外国語大学となり、外国語学部に英米・ロシア・中国の3学科が設置されました。その後、1962年にイスパニア学科、1987年に国際関係学科が設置されています。
2026年には前身校の設立から創立80周年を迎えました。
長い歴史の中で一貫して重視されているのが、
外国語+専門知識
という考え方です。
単に英語や中国語を話せるようになることだけが目的ではありません。
外国語を使いながら、
- 文化
- 社会
- 政治
- 法律
- 経済
- 歴史
- 国際関係
などを学び、世界を多角的に理解できる人材を育てています。
大学が掲げる人物像を表す代表的な言葉が、
「行動する国際人」
です。
神戸市外国語大学の学部・学科
神戸市外国語大学には外国語学部があり、昼間の学部として、
英米学科
ロシア学科
中国学科
イスパニア学科
国際関係学科
があります。
さらに、
第2部英米学科
も設置されています。
大学名だけを見ると「語学だけを勉強する大学」と思われがちですが、実際にはかなり専門性の高い教育を行っています。
英米学科
英米学科では、英語の高度な運用能力を身につけながら、英語圏の文化、社会、文学、言語などを学びます。
大学入学後も英語を専門科目の中心として4年間学び続けるため、高校までの「英語」という教科とは学習の深さが大きく異なります。
読む、聞く、書く、話すという4技能だけでなく、
「英語を使って考える」
ところまで能力を高めていくことが重要です。
英語そのものが好きな人だけでなく、
- 海外文化に興味がある
- 国際的な仕事に就きたい
- 通訳・翻訳に興味がある
- 英語教育に関わりたい
- 世界のニュースを英語で理解したい
という高校生にも向いています。
ロシア学科
ロシア学科では、ロシア語を読み、書き、話す能力を段階的に身につけながら、ロシアおよび旧ソ連地域の文化・歴史・社会について学びます。
大学のアドミッション・ポリシーでも、ロシア語圏の文化への理解を踏まえた実践的な言語教育を行うことが示されています。
ロシア語は大学入学後に初めて本格的に学ぶ学生も多い言語です。
そのため、
「高校でロシア語を勉強していないから無理」
と考える必要はありません。
むしろ、
新しい言語をゼロから身につける意欲
が重要になります。
中国学科
中国学科では、実践的な中国語教育を重視しています。
中国語の読解・会話・作文などを学びながら、中国や中国語圏の社会、経済、文化について理解を深めていきます。
大学も「使える中国語」の習得を教育目標の中心に位置づけています。
中国語は中国本土だけでなく、台湾、シンガポールをはじめ世界各地の華人社会ともつながっています。
将来、
商社
メーカー
貿易
物流
観光
航空
国際ビジネス
などに興味がある高校生にとっても魅力的な学科です。
イスパニア学科
イスパニア学科ではスペイン語を専門的に学びます。
スペイン語はスペインだけでなく、中南米を中心として世界各地で使用される国際性の高い言語です。
そのため、スペイン文化だけでなく、
メキシコ
アルゼンチン
チリ
ペルー
コロンビア
など、中南米の社会や文化を研究対象とすることもできます。
英語とは別の国際言語を武器にしたい高校生にとって、有力な選択肢になるでしょう。
国際関係学科
「外国語だけでなく国際政治や経済について学びたい」という高校生に特に注目してほしいのが国際関係学科です。
国際関係学科では英語を中心とする外国語を学びながら、
法律・政治
経済・経営
社会・文化
などを幅広く学びます。
現在の国際社会では、
- 国際紛争
- 移民・難民問題
- 気候変動
- 国際貿易
- 貧困
- 人権
- 国際協力
- グローバル企業
- エネルギー問題
など、一つの専門知識だけでは理解できない問題が増えています。
国際関係学科では、英語力を身につけるだけではなく、世界の出来事について複数の角度から考える力を養います。
外交、国際機関、商社、航空、報道、国際協力などに興味がある高校生にも相性のよい学科です。
第2部英米学科とは?
神戸市外国語大学を特徴づける存在の一つが第2部英米学科です。
第2部英米学科は、勤労と学業を両立したい学生などにも配慮しながら、高度な英語運用能力と英語圏の言語・文学・文化・社会について学ぶ課程です。
さらに大きな特徴が学費です。
通常の学部の年間授業料が535,800円であるのに対し、第2部は年間267,900円です。
経済的な負担を抑えながら本格的に英語を学びたい学生にとって、非常に特徴的な選択肢といえるでしょう。
神戸市外国語大学では外国語を「4年間」学ぶ
神戸市外国語大学の教育を理解するうえで非常に重要なのが、
「学科専攻語学」
です。
英米学科・第2部英米学科・国際関係学科では英語、ロシア学科ではロシア語、中国学科では中国語、イスパニア学科ではスペイン語を専門的に学びます。
一般的な大学の第二外国語のように1~2年間だけ履修するのではありません。
専攻語は1年次から4年間にわたって履修し、段階的に高度な言語運用能力を身につけます。
初級段階では発音や文法から始まり、学年が進むにつれて、
新聞・評論の読解
作文
会話
文学作品
翻訳
通訳
など高度な内容へ進んでいきます。
これが、一般的な総合大学の外国語教育と神戸市外国語大学との大きな違いです。
神戸市外国語大学の留学制度
外国語大学を志望する高校生にとって、留学制度は重要なポイントです。
神戸市外国語大学では、
交換留学
認定留学
スペイン語圏派遣留学
短期派遣留学
などの海外派遣制度があります。
海外留学で取得した単位を一定の条件のもとで認定する制度があり、留学方法によっては4年間での卒業も可能です。
また、留学費補助制度や奨学金への応募制度も用意されています。
2026年5月時点で、大学は世界の47大学・機関と交流協定を締結しています。
「大学在学中に必ず海外へ行ってみたい」
という高校生は、志望校選びの段階から留学制度まで比較しておくとよいでしょう。
神戸市外国語大学の偏差値・難易度
神戸市外国語大学を検索すると、
「神戸市外国語大学 偏差値」
「神戸市外国語大学 難易度」
「神戸市外国語大学 共通テスト」
といったキーワードが多く検索されます。
神戸市外国語大学は公立大学であり、一般選抜では大学入学共通テストと個別試験を組み合わせて合否が決まります。
そのため、私立大学のように単純な「偏差値」だけで合否を判断することはおすすめできません。
重要なのは、
共通テストでどの程度得点できるか
そして、
個別試験でどれだけ外国語を得点源にできるか
です。
特に外国語大学という性格上、英語を中心とした外国語力は重要になります。
2027年度入試のポイント
神戸市外国語大学では、2027年度入試について、
一般選抜
総合型選抜
学校推薦型選抜
帰国子女特別選抜
外国人留学生特別選抜
社会人特別選抜
など、複数の選抜制度を実施します。
2027年度入学者選抜実施要項は2026年6月10日に公表されています。
また、2027年度からは募集人員について一部変更があることも大学から公表されています。
総合型選抜の募集要項は2026年7月に公開され、学校推薦型選抜・特別選抜の募集要項も同年7月29日に公開されています。
一般選抜の学生募集要項については2026年10月上旬公開予定です。
受験生は必ず志望年度の最新募集要項を確認してください。
神戸市外国語大学に合格するための受験対策
①英語を最大の得点源にする
神戸市外国語大学を志望するなら、英語は「苦手ではない」というレベルではなく、
得点源
にすることを目標にしましょう。
特に重要なのは単語・文法だけではありません。
長文を正確に読む力、文章全体の論理構造を理解する力、英作文などで自分の考えを表現する力が必要になります。
②国語力を鍛える
外国語が得意な生徒ほど意外に見落としやすいのが日本語力です。
英語長文を正確に理解するためにも、
文章構造
筆者の主張
因果関係
具体と抽象
対比
などを読み取る力が必要です。
つまり、外国語の力を伸ばすうえでも国語力は重要なのです。
③共通テスト対策を早めに始める
公立大学である以上、共通テスト対策も欠かせません。
英語だけが突出していても、その他の科目で大きく失点すれば合格は難しくなります。
高校1・2年生では英語・国語・数学などの主要科目を中心に基礎を固め、高校3年生では共通テスト型の問題に対応できる処理速度を身につけましょう。
④世界のニュースを見る習慣をつける
特に国際関係学科を志望するのであれば、
国際政治
経済
戦争・紛争
環境
人口
人権
国際協力
などについて日頃からニュースを見ることをおすすめします。
外国語を学ぶ目的は「外国語そのもの」にあるのではなく、その言語を使って世界を理解し、人とつながることにあります。
これは神戸市外国語大学が掲げる「行動する国際人」という理念にもつながります。
神戸市外国語大学の就職率・就職先
「外国語大学を卒業すると通訳や翻訳者になるの?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、実際の進路はかなり幅広くなっています。
2025年度卒業生では、就職希望者375人のうち371人が就職し、**就職率は98.9%**でした。
学科別では、
英米学科:98.3%
ロシア学科:100%
中国学科:97.8%
イスパニア学科:100%
国際関係学科:100%
第2部英米学科:98.5%
となっています。
就職分野も、
メーカー
商社・貿易
航空
物流
金融
IT
公務員
教員
など多岐にわたります。
大学が公開する卒業生事例には、双日、日本航空、ANA関西空港、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどで働く卒業生も紹介されています。
つまり、
「外国語を専門に学ぶ=語学関係の仕事だけ」
ではありません。
外国語能力に、ビジネス、経済、国際関係などの専門性を組み合わせることで、さまざまな業界を目指すことができます。
神戸市外国語大学の学費
2027年度入試概要に掲載されている学部の授業料は、
年額535,800円
です。
第2部は、
年額267,900円
となっています。
入学金は通常、
学部:423,000円
第2部:211,500円
です。
ただし、大学の定める「神戸市民またはその子弟」に該当する場合は、
学部:282,000円
第2部:141,000円
となります。
私立の外国語系大学と比較する際には、4年間の授業料に加えて留学費用や一人暮らしの生活費まで含めて比較するとよいでしょう。
神戸市外国語大学に向いている人
神戸市外国語大学は、特に次のような高校生に向いています。
外国語を本気で身につけたい人
単なる大学の一般教養としてではなく、4年間専門的に外国語を学びたい人には非常に適しています。
外国の文化・社会・歴史に興味がある人
言語とその背景にある文化をセットで学べることが大きな魅力です。
留学したい人
交換・認定・短期派遣など複数の留学制度があります。
国際社会について学びたい人
外国語だけでなく政治・経済・法律・文化などを学べる国際関係学科があります。
将来海外と関わる仕事をしたい人
商社、メーカー、航空、物流、観光、公務員など幅広い進路が考えられます。
「英語が好き」だけで大学を選ばない
外国語大学を目指す高校生に一つ考えてほしいことがあります。
それは、
「英語を学びたい」の先に何があるか
ということです。
大学4年間は長いようで短い期間です。
「英語が好きだから外国語大学」
だけでは、大学入学後に目的を失う可能性もあります。
例えば、
英語×国際関係
中国語×ビジネス
スペイン語×中南米研究
ロシア語×国際政治
英語×教育
外国語×航空・観光
のように、
「外国語+何を学びたいのか」
まで考えてみましょう。
神戸市外国語大学の強みは、まさにこの「+α」の部分を専門的に学べるところにあります。
まとめ|神戸市外国語大学は「外国語+専門性」を身につける大学
神戸市外国語大学は、2026年に創立80周年を迎えた歴史ある公立外国語大学です。
英米学科、ロシア学科、中国学科、イスパニア学科、国際関係学科、第2部英米学科を設置し、専門的な外国語教育を行っています。
最大の特徴は、
外国語を4年間専門的に学ぶこと
そして、
外国語+文化・社会・政治・経済・国際関係
という学びを実現できることです。
さらに、世界の大学・機関との交流協定や留学制度があり、2025年度卒業生の就職率も98.9%と高い水準になっています。
神戸市外国語大学を目指す受験生は、
「外国語が好きだから」
だけで終わらず、
「その外国語を使って何を学び、将来何をしたいのか」
まで考えてみてください。
語学力は、それだけで完結するものではありません。
世界を知るため、人を理解するため、異なる価値観を持つ人と対話するため、そして自分の考えを世界に伝えるための「道具」です。
その道具を大学4年間で徹底的に磨き、文化・社会・政治・経済などの専門性と組み合わせていく。
そこに、神戸市外国語大学で学ぶ大きな価値があります。
2027年度入試を考えている高校生は、まず志望学科を決め、共通テスト対策と英語を中心とした個別試験対策を早い段階から始めましょう。
「外国語を学ぶ」のではなく、「外国語を使って世界を学ぶ」。
この考え方に魅力を感じる高校生にとって、神戸市外国語大学は非常に有力な志望校の一つです。

