2025年4月に実施された「令和7年度全国学力・学習状況調査」の結果が公表されました。
全国学力・学習状況調査は、小学6年生と中学3年生を対象に実施される全国規模の調査で、各都道府県の学力の状況や学習環境を把握するために行われています。
埼玉県では、小学校約5万6千人、中学校約5万2千人もの児童・生徒が参加しました。
今回の結果から見えてきた埼玉県の学力の現状と、これからの学習で意識したいポイントについて考えてみたいと思います。
全国学力調査とは?
全国学力・学習状況調査は、単なるテストではありません。
文部科学省はこの調査を通して、
・基礎的な知識や技能が身についているか
・学んだ内容を実生活で活用できるか
・課題解決のために考え、判断し、表現できるか
を確認しています。
また、学力だけではなく、
・学習習慣
・生活習慣
・家庭学習
・学校生活
などについても調査が行われています。
つまり、「何点取れたか」だけではなく、「どのように学んでいるか」まで分析される調査なのです。
埼玉県の結果はどうだったのか
令和7年度の埼玉県平均正答率は以下の通りです。
小学校6年生
国語 67%
算数 57%
理科 57%
中学校3年生
国語 55%
数学 49%
理科 IRTスコア499
特に注目したいのは、中学校数学です。
平均正答率が50%を下回っており、多くの生徒が数学に苦戦していることが分かります。
また、小学校算数も57%となっており、計算力だけではなく文章題や思考力問題への対応に課題があることがうかがえます。
なぜ平均点が下がるのか
近年の全国学力調査では、単純な知識問題だけではなく、
「考える問題」
が増えています。
例えば、
・資料を読み取る
・グラフを分析する
・理由を説明する
・複数の情報を整理する
といった問題です。
以前のような「暗記だけ」で解ける問題は減少しています。
そのため、
「公式は覚えている」
「漢字は書ける」
だけでは高得点を取ることが難しくなっています。
実際に数学では、
計算問題はできるが文章題になると解けない
という生徒が非常に多く見られます。
国語力が全教科の土台
今回の結果を見ると、改めて国語力の重要性が分かります。
算数や数学であっても、
・問題文を正しく読む
・条件を整理する
・必要な情報を抜き出す
力が必要です。
理科や社会も同様です。
近年の入試問題や学力調査では長文化が進んでいます。
文章を読む力が不足していると、知識があっても正答にたどり着けません。
読書習慣や要約練習は、全教科の成績向上につながる重要な学習と言えるでしょう。
学力差を生むのは家庭学習
学力調査と同時に行われる質問調査では、
家庭学習時間
と
学力
の間に強い関係があることが毎年示されています。
特別な勉強法を行う前に、
毎日机に向かう習慣
を身につけることが大切です。
特に中学生は、
・学校の宿題
・授業の復習
・英単語練習
・計算練習
を継続するだけでも大きな差が生まれます。
勉強は才能よりも習慣の影響が大きいのです。
令和9年度入試改革との関係
現在の中学2年生が受験する令和9年度埼玉県公立高校入試では、
5教科すべてでマークシート方式
が導入されます。
各教科とも、
約9割がマークシート
約1割が記述問題
になる予定です。
そのため、
・速く正確に解く力
・選択肢を比較する力
・資料を読み取る力
がこれまで以上に重要になります。
学力調査で求められている力と、新しい高校入試で求められる力は非常によく似ています。
つまり、全国学力調査は将来の高校入試を先取りしたような内容になっているのです。
今後の学習で意識したいこと
学力向上のために、次の3つを意識してほしいと思います。
① 基礎を徹底する
計算
漢字
英単語
基本用語
これらを確実に覚えることが第一歩です。
基礎がなければ応用問題は解けません。
② なぜそうなるかを考える
公式を覚えるだけでなく、
「なぜその公式になるのか」
を考える習慣をつけましょう。
理解が深まると応用力が伸びます。
③ 説明する練習をする
近年の学力調査や高校入試では、
考えを説明する力
が重視されています。
家族や友達に説明したり、自分の言葉でまとめたりする練習が効果的です。
まとめ
令和7年度全国学力・学習状況調査の結果から見えてくるのは、これからの時代に必要な学力が変化しているということです。
単なる暗記ではなく、
「考える力」
「読み取る力」
「表現する力」
が求められています。
そして、その土台となるのは日々の学習習慣です。
特別な教材や裏技よりも、
毎日の積み重ね
こそが学力向上への最短ルートです。
特に現在の中学2年生は、令和9年度から始まる新しい埼玉県公立高校入試の最初の受験生となります。
この夏から基礎固めを行い、思考力・読解力・表現力を意識した学習を進めることが、高校受験成功への大きな一歩となるでしょう。
