偏差値・学部・AI・ロボット・機械・建築・インテリア・資格・入試・学費・就職まで徹底解説
ものつくり大学は、埼玉県行田市にキャンパスを置く工科系の私立大学です。
大学名の通り、「ものづくり」を教育の中心に据えており、単に工学の理論を学ぶだけではなく、実際に設計し、加工し、組み立て、動かし、建てるという体験型教育を重視していることが最大の特徴です。
現在は技能工芸学部に、
情報メカトロニクス学科
建設学科
の2学科を設置しています。情報メカトロニクス学科ではAI・IoT・データサイエンス、ロボット、機械設計、生産技術などを学び、建設学科では建築設計、木造建築、施工、インテリアなどを実践的に学びます。
さらに2027年4月から教育内容が拡充されます。
情報メカトロニクス学科では新たに創造デザインコースがスタートし、建設学科ではインテリア・リノベーションコースと建築環境デザインコースが開設される予定です。
「ものつくり大学の偏差値は?」
「ロボットやAIを学べる?」
「建築士を目指せる?」
「就職は強い?」
「実習が多い大学って本当?」
といった疑問を持つ高校生・保護者も多いでしょう。
この記事では、ものつくり大学の学部・学科、2027年度偏差値、AI・ロボット・機械・建築・インテリア、長期インターンシップ、資格、2027年度入試、学費、特待生制度、就職まで詳しく解説します。
ものつくり大学とは?
ものつくり大学は2001年に開学した工科系大学です。
所在地は、
埼玉県行田市前谷333番地
です。
大学では、一般的な工学部のように「まず理論を学び、あとから実験する」というだけではなく、
知識を学ぶ
↓
実際にやってみる
↓
失敗する
↓
原因を考える
↓
再びつくる
というサイクルを重視しています。
大学公式サイトでも、理論と実技を融合したカリキュラムと少人数の実践教育によって、社会で即戦力となる人材を育成することを掲げています。
特に建設学科では、カリキュラムの約6割が実習・演習などの体験型授業です。
「座学だけではなく、自分の手を動かしながら理解したい」という高校生に向いている大学といえるでしょう。
ものつくり大学の学部・学科
現在は技能工芸学部1学部2学科です。
| 学科 | 主な学び |
|---|---|
| 情報メカトロニクス学科 | AI、IoT、ロボット、機械、電気電子、プログラミング、生産技術 |
| 建設学科 | 建築設計、木造建築、施工、構造、インテリア、建築環境 |
情報メカトロニクス学科では、機械だけ、情報だけというように分野を分断せず、機械+電気電子+情報を組み合わせた「メカトロニクス」を学ぶことが特徴です。
一方、建設学科では、建築を「設計図だけ」で考えるのではなく、木材加工、施工、仕上げ、インテリアなど、建物が実際にできあがるところまで学びます。
情報メカトロニクス学科|AI・ロボット・機械を横断
情報メカトロニクス学科では、
AI・情報
ロボット
機械設計
生産技術
などを実践的に学びます。
2年次後半から専門コースを選択し、自分の興味や将来の職業に合わせて専門性を高めます。
現在の主なコースは、
AI・情報システムコース
ロボットシステムコース
機械デザインコース
生産システムコース
です。2027年4月からは創造デザインコースも加わります。
AI・情報システムコース|AI・IoT・データサイエンスを学ぶ
AI・情報システムコースでは、
AI
IoT
データサイエンス
ICT
などを実践的に学びます。
AIやIoTは、IT企業だけの技術ではありません。
自動車。
工場。
農業。
建設機械。
医療。
物流。
など、あらゆる産業で利用されています。
このコースでは、各種機械の自動化技術とAI・データサイエンス・IoTを組み合わせ、デジタル社会を支える技術者の育成を目指しています。
「プログラミングだけでなく、AIを実際の機械へ使いたい」という人に向いています。
ロボットシステムコース|ロボットを自分で動かす
ロボットシステムコースでは、
機械。
電気。
センサー。
制御。
プログラミング。
などを組み合わせてロボットシステムを構築します。
授業では工場などで使用されるセンサーやアクチュエータ、PLCなどを使用した制御実習を行い、さらにマイコンへプログラムを書き込み、ロボットカーを実際に製作・制御する実習も行われています。
「ロボットについて知りたい」というだけでなく、
自分でロボットを組み立て、プログラムを書き、実際に動かしたい
という高校生には非常に相性のよいコースです。
機械デザインコース|自動車・設計・CADへ
機械デザイン分野では、
機械設計
3DCAD
材料
加工
製図
などを学びます。
現在の製造業では、製品を手でつくるだけではありません。
コンピュータ上で設計し、
シミュレーションし、
加工データを作成し、
実際の機械で製造する。
というデジタル化されたものづくりが進んでいます。
そのため、
自動車
機械メーカー
設計開発
CAD・CAE
などへ興味がある人には有力な選択肢です。
生産システムコース|工場の自動化を学ぶ
生産システムコースでは、生産設備や工場の自動化について学びます。
例えばセンサーや産業用ロボットを使い、簡単な自動化システムを構築する実験があります。
さらにIoTやAIを活用した次世代の生産システムについても学びます。
将来、
生産技術
設備設計
工場自動化
製造業DX
などを目指したい人に向いています。
2027年新設|創造デザインコース
2027年4月から情報メカトロニクス学科に創造デザインコースが開設されます。
このコースでは、
構想力
表現力
デジタルスキル
制作力
を組み合わせ、社会課題を発見し、新しい製品・サービス・仕組みを提案できる人材を育成します。
これまでの工業教育が、
「決められた製品を正確につくる」
ことを重視していたとすれば、これからは、
「何をつくるべきか」から考える力
も必要です。
デザイン思考・デジタル技術・ものづくりを組み合わせたい高校生に注目したい新コースです。
建設学科|建築を「設計から施工まで」学ぶ
ものつくり大学のもう一つの柱が建設学科です。
特徴は、建築を図面や理論だけで学ばないことです。
建築設計。
構造。
施工。
木造。
インテリア。
材料。
CAD。
などを実際の制作・施工経験と結びつけて学びます。
建設学科では基礎課程で幅広く建設分野を学び、2年次後半から専門コースを選びます。
木造建築コース|大工技能まで学ぶ
木造建築コースは、ものつくり大学を象徴するコースの一つです。
建設学科では入学時に、
ノミ
カンナ
ノコギリ
など、自分自身の木工手工具を購入します。
授業では刃物を研ぐところから始まり、カンナを自ら調整し、木材加工の基礎を身につけていきます。
これは一般的な建築学科ではなかなか経験できない学びです。
「建築士になりたい」だけでなく、
木造建築
宮大工
伝統建築
施工
に興味がある高校生には非常に特徴的な環境です。
建築デザインコース|建築士を目指す
建築デザインコースでは、
建築設計
3DCAD
模型製作
環境配慮型住宅
などを学びます。
住宅だけでなく、
集合住宅
商業施設
公共建築
医療施設
学校
など幅広い建築を対象に、環境・安全・機能・デザインを考えます。
将来、
建築士
設計事務所
住宅メーカー
ゼネコン
などを目指したい人に向いています。
2027年新設|インテリア・リノベーションコース
2027年4月には、建設学科にインテリア・リノベーションコースが新設されます。
学ぶのは、
インテリア設計
リフォーム
家具製作
空間デザイン
建物再生
などです。
新築だけでなく、
「今ある建物をどう生かすか」
を学ぶことが特徴です。
人口減少や空き家問題が進む日本では、建て替えるだけでなく既存建築を再利用する技術の重要性が高まっています。
インテリアデザイナーやリノベーションプランナーを目指したい人には注目したいコースです。
2027年新設|建築環境デザインコース
同じく2027年4月に建築環境デザインコースが開設されます。
住宅・商業施設・学校・医療施設などの建築設計を学びながら、建物と周囲の環境を含めた空間づくりを考えます。
省エネルギー。
環境負荷。
健康。
地域との調和。
など、これからの建築ではデザインだけでなく環境への視点が欠かせません。
建築士を目指しながら、持続可能な建築に取り組みたい人に向いています。
一級建築士・二級建築士を目指せる
建設学科では所定の指定科目を修得することで、
一級建築士
二級建築士
木造建築士
の受験資格を得ることができます。
さらに、
測量士補
建築積算士補
技術士補
などの資格にも対応しています。
建築系大学を比較する際には、
「建築を学べるか」
だけでなく、
資格取得につながるカリキュラムか
を見ることが重要です。
最大の特徴|40日間の長期インターンシップ
ものつくり大学を特徴づける制度の一つが、40日間の長期インターンシップです。
情報メカトロニクス学科・建設学科ともに、2年次・4年次など複数回にわたって企業での就業経験を積める仕組みがあります。
インターンシップ受入企業は累計7,500社超です。
2025年度には、情報メカトロニクス学科で75名、建設学科でも多数の学生が長期インターンシップへ参加しています。
一般的な1日・数日の企業説明型インターンとは異なり、40日間実際の職場へ入るため、
仕事の厳しさ。
自分に合う業界。
学校で学んだ技術が社会でどう使われるか。
を確認できます。
ものつくり大学の就職率は?
2025年度卒業生について大学が公表している就職率は、
情報メカトロニクス学科:94.9%
建設学科:93.8%
学部全体:94.2%
でした。
民間企業への就職希望者で見ると、
情報メカトロニクス学科:100%
建設学科:96%
大学全体:97.5%
となっています。
就職だけでなく大学院進学者もいるため、就職率を見る場合には「卒業者全体」と「就職希望者に対する割合」を分けて確認することが大切です。
大手メーカー・ゼネコンへの就職実績も
建設学科の過去の主な就職先には、
大成建設
鹿島建設
清水建設
大林組
五洋建設
熊谷組
住友林業
などがあります。
建設系の場合、設計職だけではなく、
施工管理
建築施工
住宅
内装
設備
木造建築
など幅広い職種があります。
情報メカトロニクス学科でも、製造業、自動車関連、機械、ソフトウェアなどへ進む学生が多く、長期インターンシップも製造業を中心に実施されています。
ものつくり大学の偏差値は?
河合塾Kei-Netによる2027年度一般選抜のボーダー偏差値は、
37.5
です。
学科別では、
| 学科 | ボーダー偏差値 |
|---|---|
| 情報メカトロニクス学科 | 37.5 |
| 建設学科 | 37.5 |
となっています。
共通テスト得点率については、2027年度の河合塾方式別データでは明確な設定がありません。
偏差値だけでは分からない大学
ものつくり大学の場合、偏差値だけで判断すると大学の特徴を見落としやすいでしょう。
なぜなら、大学で重視されるのは、
数学の問題を解く力。
だけではなく、
機械を加工する。
ロボットを動かす。
CADで設計する。
カンナを使う。
建築模型をつくる。
建物を施工する。
という実践力だからです。
「偏差値37.5だから簡単そう」と考えるのではなく、
4年間、実験・実習・制作に積極的に取り組めるか
を見ることが重要です。
2027年度入試|総合型・推薦・一般など多様
ものつくり大学は、すでに2027年度学生募集要項を公開しています。
入試には、
総合型選抜
学校推薦型選抜
一般選抜
資格重視特待
ものづくり特待
など、複数の方式があります。
学校推薦型選抜の公募制では他大学との併願も可能です。
工業高校生に注目|ものづくり特待
ものづくり大学らしい入試が**「ものづくり特待」**です。
対象は、
ものづくり関連資格保有者。
ものづくりコンテスト等で実績がある人。
ロボット競技大会などで実績がある人。
などです。
例えば、
ジュニアマイスター
アグリマイスター
などの資格取得者には、条件に応じて授業料減免が確約されます。入試結果などにより、入学料全額・半額免除、授業料全額・半額・4分の1免除などの制度もあります。
工業高校や専門高校で資格取得・コンテストに力を入れてきた高校生は必ず確認しておきたい制度です。
資格重視特待もある
一般的な資格・課外活動実績を評価する資格重視特待もあります。
特定資格保有者には授業料減免が確約されるほか、面接や実績などによって入学料・授業料の減免があります。
「高校3年間で取得した資格を大学受験に生かしたい」という人には有利な制度です。
ものつくり大学の学費
現在大学が公表している学部の学納金は、
入学料:20万円
授業料:年間88万円
実験実習費:初年度26万円
施設整備費:初年度26万円
で、初年度合計160万円です。
2年次以降は、授業料88万円、実験実習費31万円、施設整備費31万円で、年間150万円です。
入学金を除く費用はクォータごとの4回分割払いが可能で、合格時に必要な納付金は55万円とされています。
また、
作業用ユニホーム
安全靴
製図用具
実習保険
などが別途必要です。
ものつくり大学に向いている人
ものつくり大学は特に、
- 機械をつくりたい
- 自動車に興味がある
- AI・IoTを学びたい
- ロボットをつくりたい
- プログラミングを機械へ応用したい
- 工場の自動化に興味がある
- CAD・設計を学びたい
- 建築士を目指したい
- 木造建築・大工技能を学びたい
- インテリアを学びたい
- リノベーションに興味がある
- 実習が多い大学へ進みたい
- 長期インターンシップを経験したい
- 工業高校で取得した資格を生かしたい
という高校生に向いています。
特に、
「頭で理解するだけではなく、自分の手でつくることで理解したい」
という人には、非常に特色のある大学です。
高1・高2からものつくり大学を目指すなら
高校1・2年生では、まず数学を大切にしてください。
情報メカトロニクス学科なら、
数学+物理+情報
が重要です。
AI・データサイエンスへ進みたい場合も、数学は基礎になります。
建設学科なら、
数学+物理
に加え、
デザイン
図形
空間認識
への関心も役立ちます。
工業高校生なら、
機械製図
電気
情報
建築
技能検定
などの専門科目・資格取得にも積極的に取り組みましょう。
ジュニアマイスターなどの資格・実績は特待入試にもつながります。
高3からものつくり大学を目指すなら
高校3年生は、まず「何をつくりたいか」を考えてください。
AI・IoT
→ AI・情報システム
ロボット
→ ロボットシステム
自動車・機械設計
→ 機械デザイン
工場・自動化
→ 生産システム
製品・サービスの企画
→ 創造デザイン
木造建築
→ 木造系分野
建築士・設計
→ 建築デザイン・建築環境デザイン
インテリア・改修
→ インテリア・リノベーション
という形で整理できます。
そのうえで、
総合型。
推薦。
ものづくり特待。
資格重視特待。
一般選抜。
の中から自分に合う方式を選びましょう。
オープンキャンパスでは「設備」を見る
ものつくり大学を志望するなら、オープンキャンパスでは必ず実習設備を見てください。
情報メカトロニクス学科なら、
ロボット。
加工機械。
3DCAD。
制御設備。
AI・情報環境。
建設学科なら、
木工設備。
構造実験設備。
建築施工設備。
CAD。
製図。
模型制作環境。
などを確認しましょう。
建設学科には、木造建築・家具木工などに使用するティンバー実習場や構造実験設備もあります。
工科系大学は、パンフレットだけでは実際の教育環境が分かりにくいため、設備と学生作品を見ることが重要です。
まとめ|ものつくり大学は「実際につくる」ことを徹底する工科系大学
ものつくり大学は、埼玉県行田市にある工科系私立大学です。
現在は技能工芸学部に、
情報メカトロニクス学科
建設学科
を設置しています。
情報メカトロニクス学科では、
AI・IoT。
ロボット。
機械設計。
生産システム。
などを学びます。
2027年には新たに創造デザインコースが開設され、デジタル技術とデザイン・企画力を組み合わせた教育も始まります。
建設学科では、
木造建築。
施工。
建築設計。
インテリア。
などを学び、2027年からインテリア・リノベーションコースと建築環境デザインコースもスタートします。
一級建築士・二級建築士・木造建築士などの資格につながるカリキュラムも整っています。
そして、ものつくり大学最大の特徴の一つが40日間の長期インターンシップです。
受入企業は累計7,500社を超え、製造業・建設業から伝統的な木造建築まで幅広い現場で就業経験を積むことができます。
2027年度一般選抜の河合塾ボーダー偏差値は、
情報メカトロニクス学科:37.5
建設学科:37.5
です。
しかし、ものつくり大学を選ぶうえで本当に注目したいのは偏差値ではありません。
AIを勉強して終わるのではなく、実際の機械へ組み込む。
ロボットの理論を覚えて終わるのではなく、実際に動かす。
建築図面を描いて終わるのではなく、実際に木を加工する。
インテリアを考えて終わるのではなく、実際の空間や家具をつくる。
「知っている」を「できる」へ変える。
ここに、ものつくり大学の大きな特徴があります。
高校1・2年生なら、数学・物理・情報などの基礎を固めながら、自分が機械・ロボット・AI・建築・インテリアのどこに興味を持っているのかを探すこと。
高校3年生なら、一般選抜だけではなく、総合型・推薦・ものづくり特待・資格重視特待まで比較すること。
そしてオープンキャンパスでは、
「ものつくり大学に合格できるか」だけではなく、「この設備を使って4年間、自分は何をつくれるようになりたいのか」
という視点で大学を確認してみてください。
埼玉県でAI・ロボット・機械・自動車・建築・インテリア・木造建築などを、座学だけではなく実際の制作を通じて学びたい高校生にとって、ものつくり大学は非常に特色のある進学候補の一つです。

